9月3日 未来創造堂ロケ!/ さいとー

おバカも続けてりゃ・・・
 同じ車、それも超不人気車を3台も抱えてるおバカですが、そんなおバカも続けてりゃこんなこともあるんですね!昨年のノスヒロ巻頭カラーページに続いてついに・・・テレビです!日テレの「未来創造堂」(金曜23時〜)のコダワリのVTRで「カーナビの未来を切り拓いた男 田上勝俊」の再現VTRにさいとー2号を使って頂きました!これは'81年にデビューした2代目アコードのオプションとして発売された「ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータ」の開発、実験を初代アコードで行ったことから、製作会社の「テレビマン・ユニオン」さんからお話を頂きました。実は今回の話、メールを頂いてたのにワンサカ来る迷惑メールと勘違いして捨てちゃったようで、なぜかクラインクラフトのなべさん経由で回ってきたんです。なべさんとこには「もうクラブなくなったんですか?」って(笑)。でもなべさんが取り持ってくれて無事話もまとまりロケにこぎつくことが出来ました(なべさんありがとう!)。しかもロケ日が丁度非番日ときたもんだ!こんなラッキーありますかってんでぃ!当初錆ナシの1号で話が進みましたが、ナビゆえ車内も映るのでは?と当時モノのままの2号をオススメしたという次第。1号じゃ今時のUSB端子付きカーステだし社外のアルミだし色も紺じゃ初代のイメージじゃないだろうし・・・。ただ、ナンバーが501なのでここだけは当時モノじゃないなと心配しましたが、再現VTRだから、と目をつぶることになりました。かくしてロケ日の9月3日を迎えました。心配された台風も旨くそれて、晴れこそしませんでしたが絶好のロケ日和となりました。

*ストーリーはここをクリック

 

ギョウカイとの遭遇
 9月3日AM7時、常磐道三郷料金所でスタッフと合流し、さてギョーカイの方達どんな塩梅か?と車を降りていくと電話をくれたADのNさんが。ありゃ、こんな若いコ(けっこうカワイイ!・・・こらっ!)。基!なべさんからあまり良くないギョーカイの話聞いてたんでちょっと身構えちゃいましたが、皆さん腰の低い良さ気な方達ばかりでホッ。ここで簡単な打ち合わせやら今日の予定など伺ったらなんと、高速道路の走行シーンは私の運転で、と!事前の電話打ち合わせで、Nさんにたっぷり旧車論(?)吹き込んでおいたからでしょうかね?気を使って下さったようです。「壊しでもしたらえらいこっちゃ!」って(笑)。その傍らでは、スタッフが模造品のジャイロケーター(ホンダが貸してくれないので作ったとか?)をインパネ中央に取り付けたりカメラの準備したりと準備に余念がありません。私も田上さん役の代理を勤めるべく田上さん用の背広を着込んで出発を待ちます。あっ、ボタンかけられない・・・

*移動は全て私が運転しました。

 

早速撮影開始!
 30分ほどで準備を終えるとすぐに撮影開始です。助手席には久米さん役のUさんがトランシーバー片手に乗ってます。その後ろを撮影車が付いてきてUさんのトランシーバーに指示が飛びます。「もうちょっとゆっくり!」とか「そのままぁ〜!」なんてね。でも平日朝の常磐道下り車線、けっこう流量多くてそうは都合良く撮らせてくれません。  

撮れません 空いてくると・・・ダッシュ! カメラ回ってま〜す!
↑てな感じで追い越しつつ撮ったり前から撮ったり。ちらっと見るとカメラがこちらを睨んでます!「ワッ、映っちゃうかも!」。でも年甲斐もなくはしゃぎたいのをグッとこらえるのが、お・と・な!平静を装いUさんと世間話で盛り上がってました。UさんはTVで見ての通り恰幅の良い存在感ある物静かな男優さんです。Vシネマなんかにも出てらっしゃるとか。刑事役なんか似合いそうです。怖いけどお人よしなんてキャラで(笑)。

 *ここで撮った映像は冒頭のシーンや鈴鹿→東京の試験走行シーンで使われました。そしたらなんと写ってるじゃないですか!太目の田上さんが!(爆)

 

走行中のジャイロケーターのシーン
 谷田部で高速を下り次のシーンの準備のためしばし休憩。いや、スタッフはバシバシ動いてますよ。今度は走行中のジャイロケーターを撮るようでカメラとクルーが後部座席に乗り込んで再び常磐道へ。すぐ後ろでカメラが回ってると思うと緊張します。自分を撮ってるワケじゃないんですけどね(笑)。

*このシーンは鈴鹿→東京のシーンでほんの数秒ながら使われてます。ちなみに冒頭の走行中のジャイロケーターはこのとき撮ったものではありません。撮影時はカバーなしですから。車は明らかに2代目アコードです。

 

「ここどこですかぁ〜!」のシーン
 桜土浦で下りて、次の撮影地「フォンテーヌの森」では実験中の「ここどこですかぁ〜!」や鈴鹿→東京で森の中を走るシーンを撮りました。ここで田上さん役と研究員役の皆さんと合流したんですが、どなたも存在感ある役者さんばかり。当時モノっぽい作業着に着替えて撮影開始!遠巻きに眺めながら迫真の演技に笑いをかみ殺してました。

*このシーン、セミはあんなに鳴いてたかな?と思うけどせりふは同録だと思います。

  

 

 

稲穂を掻き分けて
 って別にあぜ道走ったわけじゃないですよ。穂を垂れた田んぼの中を走るシーンです。ここ、すんごく良い感じです。脇で眺めてたら写欲がムズムズ。そう、SL撮るときのあの感じです。退いて撮ったりズームで撮ったり連写で流し撮りしたり。自分の車でこんなことするの初めてです。撮影風景は↓こんな感じで、地べたで撮ったりロケ車の屋根から俯瞰で撮ったり。オレも俯瞰で撮りたかった!

  

 

鈴鹿→東京テスト走行&実験走行シーン
 お次は土浦市街に移動して鈴鹿→東京の街中を走るシーンを撮影(写真撮れず)、続いてラクスマリーナで実験走行の各シーンの撮影です。ここでは研究員5人が乗り込んで各シーンを撮るんですが、ここでもスタッフの気遣いを感じました。「5人乗っても大丈夫ですか?」って。定員5人だい!と言いながら「あっ!」。そうです。あのデブキャラの彼も!そういう意味か・・・。ググッと沈み込むリヤサスにはただ無事を祈るばかり(笑)。こんなに後輪沈んだの初めて見ました。バネ・・・戻るかな?(爆)

 

 

上の上段左右と下段左は実験走行出発前の「ジャイロ スタンバイOKか?」のシーン。チーフディレクターUchさんの演技指導にも力が入ります。下右は「迂回しろ!」のシーン撮影。実はテールゲート開けたままエンジンかけずにスタッフが押して撮ってます。だからほんの一瞬ですがタコメーターが動いてないのも映ちゃってます(笑)。もっとも、これも気遣いそのもので、運転は私以外では運転専門スタッフ1人のみとして下さったためです。このシーンは田上さん役(お名前失念!)が運転席にいる必要があり、かつ動いてないと具合が悪いのでこうなりました。これくらいかまわないのに・・・。でもその気持ちがありがたいです。下の左が実験中の車内を撮ったCCD、右がその撮影風景。「海の中を走ってます!」あたりの車内を撮ってます。車内には研究員5人が詰め込まれてるんですが、テスト〜リハ〜本番x数回の間ずっとです。ただでさえ広くもない車内は・・・(笑)。サスも心配でしたがそれ以上に俳優さんたちが気の毒で・・・(爆)。だからその分よけい可笑しくて、スタッフも笑いをかみ殺しつつモニターでチェックしてました。俄然完成が楽しみになりました!写真には写ってませんが、止めたままの撮影なのでスタッフがバンパーをゆさゆさ(笑)。ここでも気遣いして下さって「押しても大丈夫ですか?」って。ありがたいことです。でも・・・そんなヤワじゃないし!

*音声はこのときのもののようです

 

 

ロケ弁!
 生まれて初めて頂きました。ボリュームあります。味もまずまず。コンビニ弁当とはワケが違います。食べ始めて数分、隣に座り、後から食べ始めたAD君(女の子)、ぶっち切りで抜き去っていきました。私もけっこう早食いと自負してましたが…。「芸のうちです」なるほど!それにしても現場の昼休みは短いです。食い終わったとたん「さいとーさ〜ん、移動お願いしま〜す!」だもん。男優さんと食後のおしゃべり楽しむヒマなんてありません。例のデブキャラ君とご一緒させて頂きましたが
最近デブキャラも増えちゃってあまり仕事ないんです」と苦笑い。でも「好きなことやれてますから!」と笑顔で頬張ってました。

 

 

これは使われなかったシーンなんですが、HP用に「広い原っぱに佇む2号」ってな感じで撮ろうとシャッター押しかけて・・・でもどうも押す気になれない・・・。なんか物寂しすぎる・・・。実はこのシーン、ジャイロが狂うのは自衛隊の電波のせい?と調査するシーンだそうで、明るい感じではなくちょっと暗い感じが必要だったようです。どうりで!しかしよくまぁこういう場所を見つけてくるもんだと感心していたら、そういう職業があるんです。茨城県のロケをコーディネイトする「オフィス小島」の小島さんです。NHKの大河なども手がけておられて、茨城県内のロケ地ならお任せ!だそうです。この仕事、単に撮影地を用意するだけじゃダメで、それらを出来るだけ狭い範囲、つまり移動を少なく出来るように揃えるのだそうです。だから県内の隅々まで知り尽くしていなければできません。「でも観光地はあまり知らないんですよね」と笑ってました。いろんな仕事があるもんです。また一つ勉強になりました。下は5人の研究員を乗せて「海の中を走ってます!」あたりのシーン(車内はマリーナで撮ってます)ですが、カメラは自転車のもっと向こうで回してます。もちろん海ではなく霞ヶ浦です。ここの運転は運転専門スタッフなので田上さん役も私も駐車場で待機です。なんか・・・サスの軋みが聞こえてきそうです(笑)。

 

 

 

鈴鹿→東京の車内
 お次は湖畔のアンジュール土浦ウェディングハウス駐車場で鈴鹿→東京試験走行中の車内風景を撮影。そう、田上さんド緊張の13時間のシーンです。ここでもご覧の通り停めたまま撮るので、またスタッフがバンパー押してゆさゆさ。ガラスには薄いビニールを貼り車外が映らないようにしたり、フロントガラスの映り込みを避けるためにひさしを作ったり。たとえ短いシーンでも手抜きは一切ありません。

*編集すると走ってるように見えるから大したもんです

  

   

AD君のお尻のテープ
 何人かのAD君は、写真上右のようにいつもお尻に大量のテープをぶら下げてます。撮影中急に何かを止めることになっても即座に対応するためだそうで、常時数種類を携行してるそうです。「一番粘着力の弱いの使ってますから」とここでも気遣い。ありがたいことです。ちなみにこのお尻の子に弁当ブッチ切られました。

 

「合格」をかけて鈴鹿→東京
 順不同で撮るのでこの時点ではそうとは知りませんでしたが、日も暮れかけた頃、試験走行前夜〜合格の撮影が始まりました。場所は川魚料理の「三浦柳」。ここで数カット撮りましたが、後は暗くならないと撮れないとかで一旦全員休憩。予定よりかなり速く進行してるそうです。お店のご好意で部屋へ通されましたが、こんなことでもなきゃとてもじゃないけど入れそうもない老舗です。なんかすごい得した気分。でもスタッフは日没時刻を調べたりテープをチェックしたりでちっとも休みません。と言うよりみなさんこの仕事が楽しくってしょうがないって感じ。仕事の話しか出ません。好きなことで食える幸せな方達とお見受けしました。

*鈴鹿からいよいよ出発!のシーンになります

 

 

久米さんちに到着!
 上は久米さんの自宅近くへ到着するシーンです。実はここ、三浦柳すぐ近くの新興住宅地で、突如やってきて明々と照明をかざすロケ隊に住民の皆さんびっくり!「ウチが映るかも!」って皆さんソワソワしてました。

*映るのはほんの数秒なんですけどね!

 

出発前夜
 再び三浦柳へ戻り田上さんが東京へ出発する前夜の点検シーン撮影です。暗い中での撮影ですからライティングも慎重です。何度もテストしていました。私もモニター覗かせてもらいましたがプロの道具で見るときれいですねぇ〜。あんなに綺麗だっけ?つぅぐらい綺麗でしたよ。

*田上さんはジャイロケータと格闘してます

  

 

俺の家はあそこだよ
 そしていよいよ最終カット。三浦柳の駐車場へ移動して、田上さんが恐る恐る「この辺だと思うんですが・・」のシーン撮影です。よく見るとさっきの住宅街とそっくりなフェンスをバックに撮ってます!さすが手抜かりありませんねぇ。離れてみていましたが「俺の家はあそこだよ」というUさんのよく通る声がはっきり聞き取れました。そしてチーフディレクターのUchさんの「ハイッ、OK!」の声が響き、13時間半に及ぶ撮影はこれにて全て終了!でもこれがオンエアーされる時にはほんの数分ですからねぇ。映像の世界って大変です!

*この日以来、ドラマ見ててもシーンが変わるたびその前のテストやリハを想像してしまい、ストーリーが分からなくなるという事態に陥っております。「大変なんだよなぁ・・・」って(笑)

撤収!
 一方、撮影に関係ないスタッフは「OK!」の前から早くも撤収作業開始です。当たり前っちゃ当たり前ですが時間を無駄にしません。で、片付けたら晩飯食ったりお茶でもすんのかな?なんて期待してたら「お弁当はお持ち帰りでいいですね〜」とUchさん。「え!?何もなし?」。でもそりゃそうですよね。仕事なんだしこれから東京まで帰るんだし。あ〜そうですよ、所詮素人の発想ですよ〜だ!(笑)

*ところで・・・頂いた弁当は・・・三浦柳のうなぎ弁当!そうと分かると気が気じゃありません。だって冷めない内に食いたいじゃないですか。で・・・我慢できずに・・・常磐道入って最初のSAで貪り食いました!うまかったぁ〜!

 

御礼
 初めて間近で見るテレビのロケ風景。その中心にいつも愛車がいる。もうあっという間の、夢のような13時間半でした。旧車への気遣いも嬉しかった。また、笑顔ではつらつとしてキビキビ動き回るスタッフの皆さんのパワーが伝わってきたんでしょうね。殆ど立ちっぱなしで見物してましたが、気にもなりませんでした。翌日腰痛かったけど(笑)。

 今回のお話を下さったテレビマンユニオンの皆さん、間を取り持って下さったなべさん、本当にありがとうございました!お蔭様で愛車共々貴重な体験をさせていただき、楽しい1日を過ごすことが出来ました。だから何度でも言っちゃいます・・・

ありがとうございました!

 

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