秋の西方行脚 2011-6
10月18日/〜知覧〜指宿〜垂水

今朝はのんびり
 今日はカミさんが鹿児島空港へやってきて、久々(でもないか?)の夫婦水入らずの旅が始まります。だからと言うわけでもありませんが早起きでした。5時には目が覚めて、ぼんやりテレビ見たりネット徘徊。空港は近いしカミさんが着くのは9時過ぎだし。なのでの〜んびり。8時頃これまた無料の朝食バイキング頂きましたが、必要にして十分な品揃えで味もGOOD!だけじゃないです。ここ「アーバンホテル国分」、お手ごろ価格のビジネスホテルながらCSも素晴らしい!気持ちよく滞在できます。出発の時も、玄関でお見送りしてくれたのはここだけ。気持ちよく空港に向かえました。

 

デート気分?
 鹿児島空港には9時前に到着。待ってる間にちらかった車内を片付けて・・・なんかデートの待ち合わせみたい。半頃にはカミさんも笑顔で登場。ホンの数日離れてただけなのに、なんか・・・ウレシイ。さ、ドライブに出かけましょうか!天気も上々。穏やかな錦江湾に沿って走るR226は快適そのもの。時折指宿枕崎線を今時のカラフルなディーゼルも駆け抜けます。指宿有料ではなく海沿いルートを選んだのは正解でした。彼女もご機嫌さんです。

 

 

知覧特攻平和記念会館

 そんな彼女の笑顔もここまで。館内に入り壁一面に並ぶ特攻隊員の遺影が目に入ったとたん、顔を曇らせ涙が頬をつたいます。同じ世代の子を持つ母の目に映る「特攻」。自分の子供だけでなく、友達まで重ねて見えたのでしょう。それは母親にしか分からぬ感性。「もう出よう、辛すぎる・・・」。彼女には酷過ぎたようです。でもその気持ちは分かるけど、我々はこれを正視しなければならんのです。この悲惨な歴史の上に今があることを絶対に忘れぬためにも。そして二度と繰り返さぬためにも・・・。そう言うと後は黙って付き合ってくれました。
 私は、本やら先に見てきた資料館で、「死」に対してやや麻痺し始めてたかもしれません。あの頃の日本がそうであったように。彼女の涙で我に帰った気がします。

 


映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」で使われた一式戦闘機「隼」のレプリカ。実機は国内にはありません。

 

 

 再現された三角兵舎。ここで襲撃命令を待ったのでしょう。その心境、察するに余りあります。彼らの死は断じて犬死などではない!このあどけない子供の姿に改めてそう確信します。    館内は撮影禁止なので外からゼロ戦52型丙を。昭和55年に鹿児島県沖から引き上げられたそのままの姿で展示されていて、胴体後部がありません。

 

 そんな彼女も見ているうちに少し落ち着いたようで、時々「ひどい・・・」、そうつぶやきながら資料を見つめていました。でもそろそろ河岸を変えないと気の毒かな?お昼も回ったことだし・・・。

 

 と入ったのは「知覧茶屋」。その当時、出撃する特攻隊員を心からもてなし「特攻の母」と慕われた鳥濱トメさんのご家族が営む店です。それを思うと運ばれてきたラーメンも何か違ったものに・・・いや、普通に豚骨ベースの鹿児島ラーメンでした(笑)。この日の私の予定はここまで。後は奥様のアッシー君です。

 

 

砂蒸し温泉
 リクエストに答えて指宿へ向かいますが、鹿児島県もけっこう広いです。地図のイメージではすぐそこなんですが・・・。知覧から指宿駅を経由して1時間半もかかっちゃいました。距離感の甘さは今日も健在です(笑)。もちろん予習なんてしてません。行きゃなんとかなる、と案内に導かれるまま辿り着いたのがここ「
むし会館 砂楽」。

 入浴料払って、まっぱに浴衣だけ羽織ったら砂浜へ出ます。「こちらへどうぞ〜」と導かれるまま横になると、スタッフがスコップでさささっと砂かけて一丁上がり!そしたらいきなりケツが熱い!10分を目安に、なんて言われましたが、とてもじゃないけどもちそうにありません。これならさぞや余分な油が落ちて・・・ナイナイ!(笑)

 

 一方カミさんは「キモチイ〜!」を連発。10分を過ぎても気持ち良さそうに目を閉じてました。お。そろそろ蒸し上がったかな?と思ったら「もっとここにいた〜い!」だって。でも一度砂から出たらそれでおしまい。金払って振出から出直しです。そりゃそうでしょう。こういう客がいるんだもん、キリがない(笑)。

 

垂水へ
 今夜のお宿は垂水。ルートは金港湾に沿う陸路、鴨池→垂水のフェリー、山川→根占のフェリーと3つありますが、地元アキマルさんのアドバイスで鴨池・垂水フェリーをチョイス。一旦鹿児島へ戻ります。ちなみに陸路だと5時間近くかかるとか。いやぁ、鹿児島県でかいです!あ、オレが甘いのか!(笑) 例によってフェリー乗り場へは軽く迷子してから着きました。だって、それらしい車がすっ飛んでくんだもん・・・。出港ギリだな、って思うじゃない?だから付いてっただけじゃん!(爆)

 

 

桜島!
 鴨池・垂水フェリーは本数も多く、ちょっと待って17時40分の便に乗れました。これから薄暮の桜島を目の前に愛でながら35分ほどの航海です。噴煙を空高く風に流しながら佇む桜島にしばしうっとり。でも時々目にゴミ、いや火山灰が(笑)。そう、桜島は活火山。生きてるんです。機嫌が悪いと車を白くするし、時にははワイパーも利かぬほど降るそうですが、地元の人はいつものこと、と気にも留めないとか。

 

 カミさんが「あっ!」と言うほうを見ればイルカの大群ががすれ違います。いつでも見られるものじゃないそうですから、これはラッキー!短い時間でしたが素敵な航海でした。

 

ちと遅かった!
 今夜のお宿は「垂水ベイサイドホテル アザレア」。展望風呂から夕日をバックに桜島が見える、と選んだのですが、着いたのはすっかり暗くなってから。ちょっと遅すぎました。その代わり夜のフェリー乗り場が見下ろせるし、かけ流しのお湯もとて気持ちよいです。

 食事もGOOD!序盤ちょっとハードでしたが、今日1日の奥様へのおもてなし。ご満足いただけた、かな?と、ややドヤ顔です(笑)

 

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