西方行脚2017/佐伯〜延岡〜日之影〜高千穂〜熊本
4月19日
高千穂峡と熊本城

日豊本線の面影を追って

 今日は延岡、高千穂経由で熊本まで走りますが、例によってN用のコースなので200Kmありません。当然途中の物見遊山が大事な1日になります。それにしてもゆんべは食い過ぎでしたなぁ。久々「吐くかも」って思いつつ寝ましたもんね。あ、当然吐いてません。飲んだら吐くな!吐くなら飲むな!ですから。ええ、もったいないんで。当然朝になっても腹も減らないので朝練ちょいとやって出発です。まずは延岡のD51から。

 このD51485は、小倉工場製で九州一筋。南延岡機関区を最後に引退しました。未確認ながら中学高校時代に日豊本線で撮ってるはずです。

        

 当時南九州のカマは、どれも良く磨き込まれていてきれいでしたっけねぇ。ナンバープレートが読めないカマなんていませんでしたよ。そうそう、こういう砲金の区名標もありました。大事にされてたんでしょうね。もちろん春闘では、残念ながら団結号になりましたが、終わるとすぐ清掃してキレイなカマに戻ってました。このカマもなかなか良いコンディションなので、当時を彷彿とさせてくれます。ヤレ加減も一仕業終えてクラに戻った時のよう。

 ここ何回か九州へ来るたび「懐かしの場所」を何ヵ所か訪ねてきました。でも変わってしまった「今」にいつもションボリ。40年もの時の流れに無茶言うもんじゃありませんが(苦笑)。でもこのD51485は久々に当時の日豊本線を思い出させてくれた気がします。高千穂前の良い寄り道でした。

 

 しかし今回はいつもの主だったお目当てが少ないです。まぁ、蒸機もそう都合よくは並んでませんし、慰霊対象施設だってそうはありませんしね。いや、そもそも今回はNで走りきることこそが最優先の目的。寄り道は二の次です。それが、アコードになってさすがに余裕になっちゃって、この後はひたすら苦手な観光です。でも恵まれたこの環境を無駄にしてはばちが当たるというもん。物見遊山に励むといたしましょう。




旧高千穂線跡をゆく
 さて、お次は高千穂峡。眺めは良さそうです。でもここで俄かに寄り道ネタを思い出しました。高千穂への道は、今は亡き旧高千穂線と共に五ヶ瀬川を辿る道。ひょっとすると廃線跡を見られるかも!ってんで、日之影バイパスから五ヶ瀬川まで下り県道237を走ることにしました。すると・・・



 さっそく発見!昭和14年の開通時にに架けられた「第三五ヶ瀬川橋梁」です。土木学会推奨の土木遺産だそうです。



 実は私、今を去る43年前の国鉄高千穂線時代に、C12の貨物撮りに来てたんです。ただ、どこで撮ったかは覚えてなくて・・・。ところが後で調べたら、残念なことに私が撮った場所は、バイパスから県道237へ降りたあたりにあった「槙峰駅」と、もっと延岡寄りの「早日渡駅」だったことが分かりました。「槙峰駅」のほうは今も当時の橋脚が残ってますから惜しいことしました。これも事前調査の脇の甘さです。トホホ・・・



 近くに橋があったんで渡ってみるとそこは「吾味駅跡」でした。線路跡は舗装されて遊歩道ですかね?橋のほうへず〜っと伸びてます。駅からさっきの橋見るとこんな感じ。どの辺まで行けるんでしょ?



 この時点では、43年前に撮った場所はまだ分からなかったので、期待して更に進むとちょっと、大きな集落が見えてきました。「日之影温泉駅跡」です。現在は第3セクターによる温泉施設だそうです。
 

 そもそもなんでこの線が廃線になったか?ですが、2005年の台風14号で、第一、第二五ヶ瀬川橋梁が流されたのが致命傷となり、同年12月に復旧を断念したためです。これはそのため取り残されたDCで、改修され「TR列車の宿」になってます。実は、当時撮ったのはここで、こんなに大きくなっちゃった!と思いこんじゃいました。ちゃんと調べておかないから・・・



 この先も廃線跡に沿って走るつもりでしたが、この街はずれで通行止めになってたので、日之影バイパスによじ登って高千穂に向かいました。




高千穂あまてらす鉄道
 高千穂鉄道は台風で廃止になりましたが、どっこいやられっぱなしじゃありません。廃線の翌年にはトロッコ鉄道を設立し、2010年からは独自車両(スーパーカート)による旧高千穂駅〜高千穂橋梁でトロッコ列車の運転を再開しています。正直遊園地のような車両ですが、復活への微力な一助とすべく、私も乗ってみることにしました。ところが・・・場所が分からない!もう10年以上前に廃止されてるとは言え、それらしい案内が見当たりません。スマホで調べても要領を得ません。これだって観光資源じゃないの?で、かなりうろつかされてやっと見つかりました。それも偶然。だって、くぼみにあるんだもん!(笑)



 なのでこんな入り口も。車じゃこの前通っても分からんでしょうな。



 駅構内はこんな感じ。左端の線が高森まで伸びるはずでした。



 ちなみに、ここでもやらかしました。せっかく見つけておいたランチのお店「カフェ ARIGATO」は定休日!どこまでも脇が甘いようです。



 さてそのトロッコ列車の「グランドスーパーカート」。車体はナローでもゲージは1067mm!前後の動力車には2500ccのディーゼルエンジン搭載。



 初代は軽トラを改造したそうですが、これはこの春デビューした新型車両。ハンドル無いけど、サイドブレーキもあって、なんか車っぽいっすね。



 DCに興味ないけど、発車まで時間があるんで車庫覗きに行ったら、これ蒸機の安全弁ですよね?こんなでかかったっけ?



 ???サニー!なんで?お、そろそろ出発だ。


 
 んでは乗ってみましょ。写真をクリックしてみてくださいな。



 高千穂橋梁上で折り返すんですが、橋の上からの景色はこんな感じ。



 ここでしばし停車します。結構高くてなかなか良い眺めです。





 で、この感じ。同乗のお若いのはキャーキャー言ってたけど、まぁ、渦潮の道行ってるんで・・・。なんちゃねぇっす!



 前方に見える閉鎖されたトンネルも、いずれは通れるよう申請しているそうです。そうやって少しずつ伸ばして日之影温泉まで行けたらいいですね。景色をたっぷり楽しんだら、そろそろ折り返しです。戻ったらお昼にしましょ。



 お目当ての店には入れませんでしたが、大丈夫!駅構内にカフェがあるんでね。私は日向鶏カレーに、なに?チキン南蛮!そりゃ食わねば!で、一串。お値段もお味もいたってまじめ。ごちそうさまでした!






高千穂峡
 お次はチョイと走って高千穂峡です。ここ、有名なんで名前はよく存じ上げてます。写真も何度か拝見してます。ええ、物見遊山に真面目に取り組むことになってますからね、寄りますよ。素通りも無いでしょうからね。しかし平日でも大賑わいで最初の駐車場は満車なので次のへ行けと。そのせいかだいぶ歩かされた気もしますが。



 向こうの建物の脇から河原に降りて、こんな感じのとこ歩いて・・・

        

                      ジャン!



 なんか・・・写真のイメージよりぐっとコンパクト。しかも見どころここだけ!



 反対側から見るとこんな感じ。・・・・はい、おしまい!さ、熊本行こっ!でも良い運動になりました。って、歩きに来たんじゃねぇんだけど・・・



熊本城
 今宵のお宿は熊本の中心街を避け、熊本港寄りの「熊本市場前ビジネスクレナイホテル」。なのでお城も馬もラーメンもチョイと歩いて熊本市電に乗って、となりました。中心街に車じゃ止める場所に苦労しちゃいますしね。



 小じゃれた熊本駅まで歩いて、ここから路面電車です。結構混んでるし、本数も多いです。都市交通の要として活躍しているのはすばらしい!



 お城の入り口の城彩苑まで来たら、暑くてなんだか無性にアイスクリームが食べたくなっちゃって。でもどこでも売ってそうで案外無くて・・・。で、見つけたのが「阿蘇高菜本舗 菊屋」さん。阿蘇限定の阿蘇ミルクだとか。ま、ソフトはどれも似たようなもの、とさほど期待してなかったけど・・・



 ざけんじゃねぇぞ!なんだここの旨さ!?尋常じゃない!濃いのはもちろんホントマジメチャうまい!で、つい店のおねぇさんと話し込んじゃってね。



 なぜか話がはずんじゃって、お城が半ばどうでも良くなりかけたけど、「お城は熊本のシンボル!」の言葉に改めて現状を見届けい行くことにしました。あ、この方ますみねぇさん。FBのお友達になってもらいました。ここポイント高いとこなんすけど、小心者のさいとーの本質は人見知り系。それが初めて会って話し込んでFBなんてまずあり得ない!きっとますみねぇさんのお人柄でしょうね。んじゃ、お城行ってきます。



 ↑写真をクリックしてください。今見ることのできる熊本城の様子です。大天守は復旧工事のため、間もなく隠れて見えなくなるそうです。



 こちらは崩れた石垣の石の山です。一つ一つに番号を振り、顔認証のようなITも駆使して積み上げ直すそうです。それでも完成まで10年とも20年とも言われています。それより石工の人数が足りないんじゃないかな?どこまでITがカバーできますかね?ますみねぇさんもそれを心配してました。



 加藤神社に続く道には大きな土嚢が積まれています。福島の汚染土を思い出してしまいますが、路確保と崩壊防止のためのようです。



「へぇ〜!」がいっぱい!



 こちらが加藤清正を祀った「加藤神社」です。さぞや熊本市民の信仰を一心に集めてるかと思いきや、ますみねぇさんによれば細川さんも負けてないとか。作ったのは清正公ですが、細川家の時代のほうがはるかに長かったからのようです。しかし熊本城が熊本市民のシンボル、というのもそうですが、こういう話は、実際地元の方に聞かないと分からない話。「へぇ〜」です。シンボルかぁ・・・。市川にしろ千葉にしろ、んなもんあるかな?と、ここでまた無性に阿蘇限定ソフトを食いたくなりまして・・・

    

 「ただいま!」と言うと「お帰り!」とますみねぇさん。で、またしばらく話し込んで「じゃ、また」と歩き出して、ソフトと食ってない事に気づいてまた店に戻って食いながら話し込んで。そこでまた「へぇ〜!」の話を。熊本ラーメンなら「桂花ラーメン」と思ってたら「よしもと」というのががオススメ!とか、「馬肉?そんなのスーパーでいくらでも売ってるよ!それ買ってホテルで食べな!」と。確かに店で食う馬肉は高すぎます。以前行った「菅乃屋銀座通り店」に行くつもりでしたが、ねぇさんの言に従い、「よしもと」でラーメンだけ食って帰ることにしました。あ、ますみねぇさんのお店は漬物屋さんで、ソフトも、売ってます。ですよ!でも「さいとーのHP見て来た」と言ってくれたら・・・ねぇさんの笑顔がマシマシになりま〜す!



 いやぁ、話し込んですっかり日が暮れちゃいました。ライトアップされたお城も、暗くなった空にくっきり浮かび上がっています。その姿に「がんばれ熊本!」って。ごく自然に、小さな声で・・・。




今宵の晩飯
 さて、んじゃその「よしもと」へ行ってみましょう。「桂花ラーメン」の前素通りして、ちょっと入り込んだとこにありました。

       

 「とんこつラーメン」頼んだら揚げニンニクが載ってなかったけど、言ったらすぐ出してくれたんでどっさりと!写真は載せる前ね。お味はバランスの良いスープで大変おいしゅうございました。



 では市電で戻りつつ馬肉を仕入れましょう。



 もうすぐ終点の田崎橋。熊本駅前の次で、ホテルにはこちらが近いです。



 ホテル近くのイオンで、早速仕込みに入ると・・・ありましたありました!馬肉、ホントにありました!しかもブロック。んでカナダ産(笑)。いや、でも馬肉には違いないし、店のだってどこのだか分かったもんじゃない。上等上等。その他半額お惣菜で脇を固め今宵の宴はこのラインナップに。



 もちろん専用のタレもニンニクも仕込みましたよ!らしくなったでしょ!

           

 ただ困ったのが切る道具。ブロックですからねぇ、そのままじゃでかすぎる。で、思いついたのが工具袋のカッターナイフ!これがまた切れねぇこと切れねぇこと(笑)。それでも何とか刻んでいただきました。で・・・うわっ、馬肉だ!まぎれもない馬肉ですよ!ねぇさんの言うとおりだった!どうせオレの舌じゃ、店で食ったってメーター振り切って分かんないんだしね!これで十分です!それに店で食ったら、五千円は下らない量ですよ。いやぁ、えがったぁ〜!ごちそうさまでした!

 

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